グルメサイトの利便性
食事に行く機会にいつもの場所ではない店を探す際に便利なツールが皆さんご存じのグルメサイト。目的のジャンルや場所を指定するとすぐに検索ができて大変便利なツールですが、実際に店を利用した際にいまいちシックリこない時も度々…。実際にクチコミのレビューを見ると良い意見と悪い意見と双方の評価が混在している事も良くあります。グルメサイトのスコアやクチコミを参考に店選びをしても自分の好みと合わない一番の理由は「評価が正しく無い」の一言です。まずは、クチコミの投稿される条件を考えてみましょう。
クチコミの発生
皆さんが飲食店に行った際に記憶に残っている店はどんな店でしょう?大変サービスが良く料理も美味しく楽しい時間を過ごせた店でしょうか。または、提供スピードが遅く、料理の味も好みじゃなく残念な気分で帰った店でしょうか。では、そのどちらでもない店はどのぐらい思い出せますか?そうです、クチコミの投稿も一緒で良い所が目立った店か悪い所が目立った店に対して投稿される傾向があります。ですので、良くもなく悪くもない場合は評価されない(コメントに値しない)事が多いのが現状です。
評価基準の曖昧さ
クチコミサイトで飲食店を検索し選定対象の条件で必須なのは、やはり点数。良い点数ならば「ここは良い店だろう」。悪い点数ならば「行くのはやめておこう」と皆さんも判断すると思います。ただ、その点数ははたして正しい評価でしょうか?学校の試験ならば科目があり、正答率がどのぐらいかをテストを通して試験を受けた全員が同じ基準で評価されますが、飲食店は様々な人が自分の好みで良い悪いを評価しており同じ基準で評価されてないのが前提条件です。人によっては味だけではなく清潔感を重視する。ある人は料理の盛り付けと雰囲気とサービスレベルを重視するなど、人によって評価の基準が同じである事があり得ません。
中価格帯のジレンマ
皆さんは一食数万円する高級店をどのぐらいの頻度で利用するでしょうか。また高級店で上質な料理が提供された際に、どのぐらい不備や不満を見つける事ができますか?あまり行き慣れてない方は、高級そうな料理を出されると「まぁ、こんなもんか」っと変に納得してしまうと思います。ともすると、クチコミに悪い評価を投稿する頻度はぐっと下がるでしょう。更に言うと高級店はお金を気にしない高級志向のお客様に喜ばれる料理やサービスを提供しているので文句や苦情を言われる頻度が下がります。ですので、総じてクチコミサイトには良いコメントが多くなり、来店した事がないユーザーからは「きっと良い店なのだろう」と認知される事が容易に想像できます。対して格安のお店は味がそれほどでも無くても極端に安い価格で提供しているので、不満を述べる事も少ないでしょう。そうです、高級店でもなく格安店でもなく中間層が一番幅が広いお客様を相手にしているので、クチコミの評価も分かれ判断に迷う事になるのです。
コメントから正しい情報を見つける
グルメサイトのコメントでネガティブなコメントがあっても、それはあなたにとって有益な情報が含まれている場合があります。例えば「塩加減が薄かった」と言ったコメントは投稿した人にとっては味気なかったと感じますが薄味が好みの人にはプラスポイントです。また「ボリュームが少なかった」と言ったコメントは、一品あたりの量が多い料理より少量で色々な料理の味を楽しみたい人にとってはプラスポイントです。文章からは様々な情報が読み取れますので、スコアなどの点数よりも「クチコミ」本来の情報から自分に合った店選びをしては如何でしょうか。
アルゴリズム
大手グルメサイトは独自のアルゴリズムを使用しており、運営企業のバイアス(偏り)がスコアに反映されているので、皆さんが投稿した実態とは異なる可能性があります。(※大手グルメサイトでは100文字未満の文章の投稿は反映されないなど)それらを勘案すると、一般ユーザーの皆さんが投稿する評価やプレーンテキストがそのまま反映されるGoogleなどの方が参考になります。次回からのお店選びは、上記を意識して選んでみては如何でしょう?
Written by JAPAN GASTRONOMY AWARDS